専用?借り物?ホームページの保有方法を考える

専用?借り物?ホームページの保有方法を考える

ホームページ開設には最低でも下記3つの準備が必要です。

  • ドメイン
  • サーバー
  • HTMLファイル(動的サイトはCMSパッケージ)

上記のうち、『サーバー』の契約については大きく分けて、自分でサーバーを借りて運用するか、ホームページ作成サービスやブログサービスを利用して運用するかの2種類になります。

自分でサーバーを借りる場合は、空っぽの領域にデータをアップロードしてホームページの環境を用意する必要があります。アップロードする手間はかかりますが、自分の運用方針に合ったホームページにすることができます。

ホームページ作成サービスは、領域からホームページの閲覧・管理環境まで用意されています。構築の手間がないので、すぐにサイト運営を始める事ができます。ある程度運用機能は充実していますが、それ以上の機能追加はできません。

それぞれのメリット、デメリットは次のようになります。

自分でサーバーを借りる場合

メリット

  • 費用を抑えられる
  • 自由なカスタマイズが可能
  • デザインテーマ・テンプレートが充実
  • 複数サイトの運用が可能
    (1サーバーで複数サイトを運用可能)

デメリット

  • 比較してサイトの構築の手間がかかる
  • 機能追加は自力で設定

ホームページ作成サービス

メリット

  • 機能が充実
  • 即時開設が可能

デメリット

  • 比較して費用が高い
  • カスタマイズできない

ザックリこんな感じです。
サーバーの契約は、ホームページのための「領域」の契約になります。ホームページ構築・運用のための機能・サービスといったものが何も無い状態の契約であるため、領域維持の為の費用以外はかかりません。
また、サーバー内のデータをどのようにも設定してよいため、自由にカスタマイズすることができます。後々、HTMLなどのスキルが身に付けば思い通りの変更を行う事ができますし、WEBデザイナーなどにカスタマイズを依頼して自由に仕様を替えることができます。

ホームページ制作サービスは、数多くのホームページ構築サービスを提供していく中で得た多くのノウハウをサービスに反映しているので、運用に必要なある程度の機能があらかじめ盛り込んであります。そのため、すぐに機能が充実したホームページの運用を始めることができます。
そのかわり、多くの利用者が同じシステムを利用しているので、独自のカスタマイズを行う事ができませんし、機能が充実している分、費用もしっかりかかってきます。
ただ、WEB制作会社などに一から構築をお願いするのに比べれば、全然安く済みます。

自分でサーバーを契約して費用を抑えるか、月々のランニングコストが掛かっても構築の手間が省けそうなホームページサービスを取るか迷う所だと思います。
まずは、ホームページの目的別に適正を考えましょう。

ホームページの目的で判断

上記理由から、サイトの目的別に適している形態は下記のようになります。
()内は理由を簡単にまとめたものです。

サーバー契約

  • 会社案内サイト
    (デザイン的な調整などが必要)
  • コミュニティサイト
    (容量、通信量が必要)
  • 会員制サイト
    (会員管理と会員制限機能が必要)
  • ホームページでの収益
    (アフィリエイトやAdsenseに対応が必要)

ホームページ制作サービスやブログサービス

  • ブログサイト
    (サービス内での案内によるアクセス増に期待)
  • EC(商品販売)サイト
    (カートシステムは信頼性が必要)

最後のEC(商品販売)サイトは、ECキューブなどフリーのシステムがありますが、まだまだエラーが多く発生します。エラーの対策は、エラー内容を基にした対処法の検索から対処に至るまで自分でしないといけません。PHPなどの高度な専門知識がないと対応できないのが難点です。
また、ECは信用第一です。システムのエラーが原因であっても、注文やキャンセルのエラーを放置してしまっては信用を失い、成功を得ることはできません。
ECの場合は、必ずレンタルのカートシステムなどを利用しましょう。

動的か静的かの判断

まず、自分が立ち上げようとしているホームページがお知らせやブログのような随時更新を必要とする“動的”サイトなのか、年間に更新がほとんどない“静的”サイトとなるかを考えましょう。

ほとんど更新しない静的サイトであった場合は、更新機能は必要ありません。
したがって、自分でサーバーを契約して運用した方が無駄なお金を使わずに済みます。

ただし、静的サイトは再訪問を促進するための更新情報が無いため、SNSなどでシェアされたりする機会が発生しにくく、結果としてSEO(GoogleやYahoo!などの検索結果対策)効果を得にくいサイトになりがちです。
できるかぎり動的サイトの運用を検討されることをオススメします。

構築の労力か、費用か

労力面

動的サイトの場合、構築のための労力に若干違いがあります。

自分でサーバーを契約した場合は、Wordpressなどの更新プログラムをFTPソフトを使ってアップロードし、インストールする必要があります。
またCMS(コンテンツマネジメントシステム(ブログのシステム))は、更新した情報をデータベースに蓄積していきますので、データベースを作成する必要もあります。
FTPソフトを使ったアップロードやデータベースの作成など難しそうに思えますが、データベースの作成はサーバー会社が提供するサーバー管理画面から「データベース名」「パスワード」「文字コード」を設定すれば良いだけなので簡単に作れます。
Wordpressも、セットの中にあるconfig.phpファイルの中にある「データベース名」「パスワード」「文字コード」「データベースアドレス」「データベースユーザー名」各欄に、上記で設定した情報と、サーバー管理画面から取得出来る「データベースアドレス」「データベースユーザー名」もコピペで貼り付ければ準備完了です。
あとはFTPソフトを使ってWordpressのセットが入ったフォルダごとアップロードしてしまえば準備は完了します。
Wordpressは、アップロード後にインストールしたホームページアドレスにアクセスすれば、インストールのための画面が表示されます。
その画面内にある「ユーザー名」「メールアドレス」を入力するだけでインストールが始まり、瞬時に完了します。
正直、すごく簡単ですしアップロード以外は時間はかかりません。それでもわからない場合は数多くのサポートサイトが存在します。Wordpress国内はもとより世界中で最も使われているCMSです。検索すればきっと解決できます。

このサイトでも随時Wordpressの取り扱いを説明していきます。

費用面

自分でサーバーを契約する場合、年間のランニングコストを決めるのが「どこのどのサービスを利用するか」で決まります。安ければ信頼性の面で不安がありますし、対応力や安全性を求めればそれなりの金額になります。
ちなみにドメイン(ホームページアドレス)は、どこでも大きな金額の違いはありません。

ただ、自分でサーバーを借りてWordpressをインストールする場合は、テーマの費用を考えておいたほうが良いでしょう。
テーマは有償・無償がありますが、専門知識がない方は有償のテーマを推奨します。
有償のテーマは、テーマの中にテンプレートを持っているもの、レイアウト編集ができるもの、アクセス解析や広告の設定機能など、サイト構築の支援機能が充実しているものが多くあります。
費用も¥8,000程度から¥25,000ぐらいまでと機能の割にリーズナブルな金額設定になっています。
最初のうちは、有償のテンプレートをオススメします。

対応力・安全性の高いサーバー+有償テンプレートでは、初年度は自分でサーバーを契約した場合のほうが若干費用が掛かりますが、自分でサーバー契約もホームページ制作サービスも、翌年以降はそれほど金額に違いはないようです。

拡張性

最後に機能の拡張性について。
機能の拡張性とは、今後のホームページを運用していく上で発生してくるであろうホームページの機能・性能の追加及び強化についてです。
この点については、WordPressの方が圧倒的に有利となります。
ホームページ制作システムのCMSは、あらかじめある程度運用に必要な機能を有してありますので、すぐにホームページを開設できる反面、機能を追加することができません。
ホームページを運用していくと、成果アップのためのさまざまな機能を追加したくなります。
また、ホームページ制作サービスやブログサービスでは、アフィリエイトやAdSenseなどの広告設置ができないなど、運用の汎用性に欠ける場合が多々あります。
その点、WordPressは専用のCMSといって良いものですので、機能を拡張させたい時にいつでも拡張させられます。
機能を拡張させるための“プラグイン”は、世界中で非常に多くの種類のものが常に開発され続けていますので、必要なほとんどの機能は追加させることができます。
アフィリエイトやAdSenseなどの広告設にも制限はありません。

まずはサイトの目的をしっかり持って、適したサーバーの契約形態を選択しましょう。